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怪談累が渕(かさねがふち)のピッコロのレビュー・感想・評価

3.5
恐るべき因縁の物語…。

それは運命の悪戯なのか?
ある意味、赤い糸でもあるのか?
または、怨霊の恨みのせいなのか?

"借りた金、返せないなら殺してしまえ!ホトトギス!"
殿様である深見新左衛門は、借金の催促にきた盲目の宗悦に腹を立て殺害してしまう…。

"死体の処理に困ったなら、累が渕に沈めてしまえ!ホトトギス"
死体を捨てに行った新左衛門の部下は、吉松という男(今作の一番悪い人)に一部始終見られてしまい、ゆすられた後に殺害される…。
時を同じくして、新左衛門も呪いによって…。

と、今作は、冒頭30分で復讐が完了してしまう…。
殿様に殺害された宗悦は、幽霊になって見事呪うことに成功!
めでたし!めでたし!
と、ならないのが今作の面白いところ…。

ここからお話は、新左衛門の息子新五郎に切り替わっていく…。
豊志賀という女性と出会い一緒になることで、大きく歯車が回りだし…。
この豊志賀という女性、何故か、宗悦の幽霊が見えてしまい…。
不思議なことに、宗悦の幽霊は、 
"その男だけは、やめときなはれや。"
と言ってるような感じがして、どこか悲しそうだ…。
実は、豊志賀は…。

恐るべき因縁を知らずに、惹かれあってしまった二人。
運命の人だと心が思っていたのは、実は…だったのかもしれない。

豊志賀さん、結構執念深い女性で…。
新五郎がお久と言う女性と仲良くしてるのを見て発狂してしまう!
"きー!メス豚め!私の新五郎さんに慣れ慣れしくしやがって!"
"新五郎さんも、新五郎さんよ!あんなメス豚と!ぐやじいぃ~"
狂気が止まらない豊志賀さんは、目に大けがを負ってしまい…。泣
しだいに、醜く腫れあがっていく顔半分…。
"みぃたぁなぁぁぁぁ"
とは言わなかったけど…。笑

そして、因縁の物語は、吉松(今作の一番悪い人)も絡んできて~の、すべての始まりの場所"累が渕へ"と誘い込まれていく…。
おいで!おいで!

人の恨みや怨念って言うのは、気づかないうちに引き寄せられてしまうのかもしれない…。
あなたぁはぁ、だぁいじょうぶでぇすかぁ?
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