ねぎおSTOPWAR

目には目、歯には歯のねぎおSTOPWARのレビュー・感想・評価

目には目、歯には歯(2008年製作の映画)
3.4
ハン・ソッキュとチャ・スンウォンの映画ですから。
「ほーっ!」となるわけですが・・・

これ、監督も撮影も照明も美術もクレジットが2名いる。
撮影途中にドンデンでもあったんか?
・・どうやらアン監督が途中降板して師匠のクァク・キョンテク監督が引き継いだそうで。


クァク・キョンテクさんは「チング」のヒットで有名になってから後進の育成には非常に熱心な方だと思っています。元々脚本や脚色にもクレジットがあり、そんなに「自分が自分が」って人でもなさそう。(妹クァク・シネさんはご存じ「パラサイト」等のプロデューサーさんです)
「暗数殺人」では製作総指揮と脚本を担当してキム・テギョン監督を育成。続いて「長沙里9.15」でキム・テフン監督と共同監督。
すみません。以下ネタバレを含みます。
さらには個人の妄想です。観たことない人にとってはホント何言ってるのかわからないと思います。備忘録として・・。すみません。








何があったのかは知りませんが、スタッフ連れて変更だからなー、キャストはみんな戸惑っただろうなあ。ちょっともう一度本編観ないとアレだけど、なんだかよくわからん映画になっちゃっていましたね。
たぶん監督ふたりで軸が違ったんだろうなって。「マイブラザー」のアン監督がやりたいことが”誰か”と合わなくて降りたのなら、クァク監督はその”誰か”の希望する方を取るだろうからなあ。ふたりの監督は師弟とは言え違ったことになるはず。

この事情知って観たならもうちょっと見えたかもしれないけど・・観終わって思い返すと、自分自身最も気になったのはハン・ソッキュのキャラクターでしたから、彼の演技方針が影響受けたのかもなって・・。
劇中、チャ・スンウォンの役どころは一貫していて、計画的なキャラクター。
翻弄されるのは辞職を考えていたハン・ソッキュ。
辞職を撤回してまで検挙に向かうが後手後手で怒る。
かなり真相に近づいたところで《おそらく真の悪とは・・自分は誰を捕まえようとしているか‥と逡巡》したのかな??←ここ説明ないので演技のみ。・・でもその演技を使われたとこ少ない気がする。

ホント想像に過ぎませんけれど、製作のテウォンentertainment(チョン・テウォン代表)って「ムルゲ」とか派手な展開というかエンタメ志向している気がします。
で、アン監督は「マイブラザー」でデビューしましたけど、人間の心理に寄せようとしたんではないかと。だから今回で言うと刑事ハン・ソッキュが如何に変化していくかに焦点を当てたかったのではないかと。とすると、プロデューサーサイドはストーリーのドンデンでもっとドラマチックなストーリーを望むと。・・なんかそんな感じでクァク・キョンテクがしょうがねえなあって来たのかな?
ハン・ソッキュも大人だから、何とかしなくちゃいけなくて・・・彼って怒った時や困った時って笑う演技表現すること多いんですが、今回やたら笑いませんでしたか?特にラスト尋問されるとことか。その笑いの意味っていまひとつしっくり来なかったのわたしだけですか?
だからね、心の変化を演じさせてもらえなかったから、それを端的に表さなくちゃいけなくて、あれしかなかったのかなと。


<494>

ハン・ソッキュ 15/24

チャ・スンウォン차승원出演映画completed 2023.9現在
filmarks未掲載:「ラブリーライバル」「同窓生」
*日本未公開+ソフト未発売は除く