爆裂BOX

殺人遊園地の爆裂BOXのレビュー・感想・評価

殺人遊園地(2006年製作の映画)
2.8
ある夜、若い男女が閉演後のお化け屋敷に忍び込む。しかし、そこには看護師を惨殺して脱走した殺人鬼も潜んでおり…というストーリー。
遊園地のお化け屋敷を舞台に殺人鬼が若者を殺す定番スラッシャー。監督は「JIGSAW デッドゾーン」のクレイグ・シンガー。
旅行中の若者達が立ち寄ったお化け屋敷に忍び込むも、かつてそこで殺人を犯して精神病院に収容されていた殺人鬼が脱走してきて襲われるというスラッシャーとしてはめっちゃありきたりな内容になっています。
まず、異常にテンポが悪いです。若者達がお化け屋敷に着くまで40分以上時間かけますし、そこから一人目の犠牲者が出るのが一時間たったくらいという遅さ。そこからも主人公達がキャーキャー悲鳴上げながら逃げ回るだけでロクに反撃しないので盛り上がりが感じられませんでした。
ジェイソン・レザーフェイス・マイケル・マイヤーズを超える殺人鬼と謡われてるダークライドマンですが、配給会社が勝手につけただけで本編では一度もダークライドマンとは呼ばれません。ジョナって名前が出てくるだけでほぼナナシの殺人鬼ですね。ナタを使うシーンもありますが、基本は怪力で投げ飛ばしたり身体突き破るパワータイプの殺人鬼です。スキンヘッドでガタイが良くて、顔には小さい人形のマスクつけてる姿はちょっと不気味でしたね。お化け屋敷の仕掛け人形に紛れてる姿も割と不気味でした。でも、他にこれといった特徴無いので殺人鬼としては無個性でしたね。
ゴア描写は冒頭から子供が内蔵露出した死体になったり、身体突き破られて穴があいたり、ナタで首切られてゆっくり首が千切れたり、恐らく一番の見所であるナタで脳天から真っ二つなどありますが、数が少ないのは残念でしたね。ゴア担当は脇役で主要人物は殺害シーンもなく殺されてるのも残念でした。
主人公達も典型的なバカな若者という感じで無個性な感じですね。「俺たちの世代は腑抜けだと思われてるから何かやってやろうぜ!」という意味わからん理屈と宿代節約の為にガラス割ってオバケ屋敷に侵入して勝手に電気動かすDQNぶり。唯一反対して車で寝るといった主人公女子はまともかと思ったら彼氏に死んだふりドッキリという結構洒落にならないドッキリ仕掛けますし。というか上手すぎて「主人公かと思ったら最初の犠牲者だったの!?」と一瞬騙されましたよ。彼氏も浮気した仕返しでやられてるからどっちもどっちだし全員感情移入できない感じですね。後半逃げ回る所で主人公がいきなり「みんなを助けなきゃ!あなたは一人で逃げて!」と一緒に逃げてる友達一人にする所は意味不明すぎでした。
終盤の豪快過ぎる殺人鬼の倒し方は笑ったけど、その後の急展開は皆キャラ薄いせいで驚きはなかったな。というかアイツは復讐の為に主人公の計画に便乗して旅計画したみたいだけど(だから主人公は最後見逃した?)、それと殺人鬼の脱走は関係ないみたいだし。というか途中は本当にどこ行ってたんだ?
この手のジャンルが大好きな人なら暇潰しにはなるかもしれないけど、あんまりオススメはしないですね。