「みわたす限り、お前の人生よ。」
街中をバスが走ります。
バスに乗りながら、マルタは考えます。
最近マルタの周辺では奇妙なことが起こります。働く人々が彼女の目の前で楽しそうに踊るのです。
彼女は楽しく思いますが、一緒に踊ることが出来ないので茫然とするばかりです。
とても変わった始まり方でした。
学生の内に優秀とされていたマルタは就職が上手くいかず、コールセンターのテレフォン販売と子守のバイトをすることになりました。
そんなマルタの日々が描かれます。
コールセンターの会社は意味のない機械を多額に買わせています。それを知りながら、他に仕事がないので働くマルタ。
日本でもそんな女性はたくさんいるのではないでしょうか。
きちんと大学を出ていながら、ちゃんと勉強出来ていながら…納得できる就職をできない人。
見渡す限り、自分の人生。
思い通りにならないことばかりでも、自分らしく生きていきたい。
見渡す限り、自分の人生だけなのだから。
「あんな仕事でも唯一の生きる道なのよ!」
♫ケ・セラセラ
なるようになるわ。
先のことなど わからない♫