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ベンジャミン・バトン 数奇な人生のcamusonのレビュー・感想・評価

4.2
老人として生まれ、歳を重ねるごとに若返えっていくという
アブノーマルな生を受けた男と
ノーマルな女との
恋愛と人生の物語です。

実際にはありえない設定ですが、
役者達の真摯でごく自然な演技と根気のいる映像処理とで、
設定世界が破綻することなく表現されています。

正攻法なのですが、正攻法がいかに難しいか。
予算が潤沢なアメリカ映画ならではの作品だと思います。

ありえない設定の中に、何気ない、いかにもごく自然に起りそうなシーンを
うまく織り込んでいるのですよね。
ブラッド・ピットが予告なくケイト・ブランシェットの
バレエ公演の楽屋を訪ねるくだりは、
2人のちょっとしたすれ違い、心の機微が繊細に表現されていて、
特に印象に残っています。
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