ミシンそば

殺し屋たちの挽歌のミシンそばのレビュー・感想・評価

殺し屋たちの挽歌(1984年製作の映画)
3.5
人に無情を振り撒く以上は、自分もまた無情に曝される覚悟はしとけって…コト!?

仲間を売って恩赦を得、スペインに逃げ、そこで暮らすギャングのスタンプが、若く未熟な殺し屋見習いのロスと、ベテランだが殺し殺されな非情の世界に疲れ気味なハート、この二人の殺し屋を差し向けられます。
その過程で英語をあまり喋れないスペイン人の女を拾ったり、ロス演じるマイロンの未熟さとスタンプ演じるパーカーの絶妙なカリスマ性、女を殺すか否かで揉めるなど、その他色んな要素が相まって中々に道中は淡々としてるがグダグダ。
でも人を傷つけ、時に殺す、そんな時まで淡々としているものだから、そこのところに異様なまでのひりつきを感じた。
何にせよ、この映画の人が死ぬ描写は大分ガンギマってて非常に好みだ。

あと絶対に違うのに、何故か北野武作品も頭をよぎった。
暴力の連鎖の行き着く先、悪はいずれ必ず破滅すると決めている冷酷なスタンス、そんな描き方に、北野作品に近いものを感じた。