三樹夫

リオの男の三樹夫のレビュー・感想・評価

リオの男(1964年製作の映画)
3.4
恋人が誘拐されたベルモンドがフランスとブラジルで、走る、跳ぶ、駆ける、泳ぐ、殴る、蹴るの大立ち回りのアクションに次ぐアクション。しかし気楽な台詞回しに、サイレント的なコメディとどこか牧歌的な雰囲気が漂う。

この映画が後に与えた影響があって、直接的に影響を受けているのが『コブラ』だ。コブラの顔、特に鼻周辺がベルモンドまんまだし、葉巻を吸っていたりいつ何時でも余裕のある態度、また美女が大量に出てくるなど、影響を感じることができる。
また劇中のベルモンドとフランソワーズ・ドルレアックの関係が『ルパン三世』のルパンと不二子を思わせる。昔の言い方で言うとじゃじゃ馬の女の子に振り回される二枚目半の男はルパンと不二子の関係で、不二子は特に二階堂有希子不二子を思わせる。またキャラクターが似ているだけでなく、この映画のベルモンドの吹き替えは山田康雄と、主人公の繋がりもある。
役者で影響を受けているのが千葉ちゃんで、役者本人が凄いアクションをしながらもどこか抜けててコメディタッチなのは、千葉ちゃんがよく演じていた役だ。
そして最後らへんがこれって『レイダース』やんとなるが、スピルバーグはこの映画が好きで参考にしたと言われている。

話の運びがベルモンドのアクションを見せるための舞台装置になっており、ベルモンドのアクションの羅列感がある。車運転してバイク転がして飛行機から飛び降りてと、ベルモンドが色々なアクションに挑戦シリーズという成立の仕方をしている。
フランソワーズ・ドルレアックがもの凄く可愛くて、さらにTHE60年代感のあるノースリーブのワンピースがおフランス的でオシャンティ。
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