皿鉢小鉢てんりしんり

リオの男の皿鉢小鉢てんりしんりのレビュー・感想・評価

リオの男(1964年製作の映画)
3.7
キートン、ロイドの“コメディのための身体能力アクション”の映画史がここまで断絶して、ベルモンドで突然復活するのには驚く。フランス人の米国研究の成果なのか?

追跡のために他人の乗り物を勝手に使うのはこの手の軽妙なアクションを作るのに有用なクリシェで、『名探偵コナン 時計仕掛けの摩天楼』の自転車強奪はその辺うまくやってないから、あとで弁償するとかくだらない言い訳をつけざるを得なくなった……それやっていいのはルパンなんですよ
ということで序盤の空港の梯子車を使って2階に逃げるアクションとか、ガキに靴磨きさせて立場が逆転してさらに、と盛っていくところとか非常に良いテンポで、めちゃくちゃエロいドヌーブの姉の、ヤクでおかしくなったテンションも素晴らしいのだが、後半結構失速気味になり、あんまり動きのアイデアもなくなっていく。
ガキの家に行くシーンで、引きの横移動でシルエットだけで見せる絵とか、ド・ブロガなりのこのぐらいは映像こだわっておこうか、という匙加減が伺える。