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ピノキオのhasseのレビュー・感想・評価

ピノキオ(1940年製作の映画)
3.5
○「私はお役御免かな。大スターに良心はいらないから」(ジミニー・クリケット)

純真な心を持った子供のピノキオが、誘拐されてサーカスに売られたり、プレジャー・アイランドに連れ込まれたりするくだりは、善悪の分別がつかない幼い子供を食い物にする社会悪への批判が見てとれる。そして、過ちを犯してしまった子供には、嘘をついてはならないという教訓も入れることを忘れない。

夢のファンタジーものが多いディズニーにしては、若干説教くささが鼻につくものの(ウォルトは白雪姫の成功後、あえてこの地味めな題材を選んだらしい)、終盤はピノキオがゼペットを助けに海へ行く冒険活劇が楽しめる。

序盤の、ゼペットさん家のたくさんの壁時計が一斉に鳴り出すシーン、それぞれの時計のディテールが凝っていてよい。

「ピノキオが嘘をついて鼻が伸びる」というくだりは有名だが、ほんのワンシーンしか描かれない。
あと、有名な「星に願いを」はピノキオの挿入歌だったこと、初めて知った。
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