爆裂BOX

ウォー・オブ・ザ・デッドの爆裂BOXのレビュー・感想・評価

ウォー・オブ・ザ・デッド(2011年製作の映画)
3.5
第二次大戦時、アメリカとフィンランドの連合部隊がドイツ軍の要塞を攻撃。しかし撤退する彼らの前に現れたのは死亡したはずの敵兵たちだった…というストーリー。
アルバトロス配給のゾンビ版「猿の惑星」と同じタイトルですが、こちらはナチスゾンビと米軍とフィンランド軍の混合部隊が激戦を繰り広げるホラーアクションです。
構想5年、リトアニア映画史上最高予算の作品だそうですが、見た感じはB級アクションという感じです。
登場するゾンビは軍人だったからか走ったり跳んだりしてやたらと機敏に襲ってきます。格闘術にたけてるのも軍人らしい。噛みついてくるシーンはありますが、食人シーンはないですね。そんなゾンビと小銃や肉弾戦で戦います。ゾンビになった大尉がしぶとく追い掛けてくる所はちょっとだけ「ターミネーター」彷彿しました。
B級アクションとしては中だるみもなく常に襲ってくる敵と戦うので飽きずに見れます。爆発シーンや銃撃戦などのシーンもできがイイですね。
難点としては暗いシーンが多いので見辛いです。役者陣も華が無く、キャラ立ちも甘いですね。記録係のセルツマンとその息子とかイイキャラになりそうだけどキャラ立つことなく死にましたね。キャラの中では肉弾戦でゾンビと戦うロシア兵のコーリャが良かったですね。コーリャの彼女ダーシャは男ばっかりの中紅一点のヒロインとして登場したのかと思ったらアッサリ退場して出す意味あったのか分からないキャラでしたね。冒頭に登場する山小屋の老人が彼女の父親っぽいし、あの鍵となる装置との関連性もあるみたいだけどそこらへん詳しく説明されないままだったな。
後半の地下研究所からの脱出シーンは敵兵との銃撃戦や雪崩込んでくるゾンビと戦い、掻い潜りながらの脱出などかなり盛り上がります。フィンランド兵とロシア兵という敵対する兵士同士が協力して戦う展開もいいな。ラスボス格の大尉とのタイマンでの殴り合いもアツくていいです。
全体的にアクションに重点を置いているのでホラー色は薄く、ホラー目当てに見ると物足りないと思います。
B級サバイバル・アクションとしてはそれなりに楽しめる作品だと思います。