けーはち

少林寺VS忍者のけーはちのレビュー・感想・評価

少林寺VS忍者(1979年製作の映画)
3.9
武術の達人ラウ・カーファイが日本武術を信奉する妻に実力を見せると夫婦喧嘩。その結果「挑戦を受けた」と誤解した日本の武術家集団が一日に一人ずつ挑んでくるのを迎え討つ羽目に!

ラウ・カーリョン監督のメガホンによるドタバタコメディアクション。武術のキレは本物だが、日本人悪妻の登場に始まる日本人設定の俳優のカタコト日本語、微妙にズレた日本描写が笑いを誘う。日本vs中国の剣対決、槍対決、空手vs酔拳あたりはまだ正統派(?)だが、ヌンチャク&トンファーvs三節棍、サイvs胡蝶刀なんて日本武術vs中国武術なのかは疑わしいし、柔道🥋に対しては着衣で掴むと分が悪いので、道着を脱いで油ヌルヌル攻撃。もはや武術でも何でもない。

ラスボス最強忍術マスター🥷倉田保昭に至っては、隠形、変わり身、手裏剣、まきびし、吹き矢、変装、煙玉、ブービートラップ、水遁まであらゆる術を駆使して襲来する。もう滅茶苦茶だ。

最終対決で「日本の蟹形拳だ」とか言って真顔で横歩き🦀で闘い始めると、流石にそんな拳法あるかよ〜🤣と誰もが笑うだろうが、まあまあ蟹のハサミで防御を固めた構え🦀は合理的ともとれるものだし、あんなに高速で横歩きする人間を見る事はなかなかないだろう。

ハチャメチャで楽しいし、動きはキレキレで終始誰も死なずほのぼのムードで後味も最高。香港武侠の珍作にして快作。