RyoS

愛と追憶の日々のRyoSのレビュー・感想・評価

愛と追憶の日々(1983年製作の映画)
3.5
開始3分で、父の死、母の娘への感情、母と娘の関係性、親友の存在、娘の結婚という情報を簡潔に分かりやすく提示していて、プロフェッショナルな映画ってこういうことかと実感。

母と娘の本音と建前の心情をうまく描いているのも伝わったし、大人の恋愛の良さを感じるには自分はまだ若すぎるというのも分かっているが、不倫浮気や夫婦喧嘩にお咎めなしな雰囲気にはやっぱり引っかかる。

この映画のポイントは子どもなのかもしれない。大人のあれこれをじっと見ていることが多いが、普通なら映さないような、その時の子どもの表情をわざわざ映している。母娘の話というよりは、そんな大人のドラマをどう子どもたちが見ているか、こそ本当のテーマな気がする。子ども目線で見るととても苦い映画。夫婦喧嘩中に家の前で待つ長男の表情が痛いほど響く。
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