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UTU(ウツ)/復讐
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『UTU(ウツ)/復讐』に投稿された感想・評価

No.745[復讐のねずみ算] 80点

1982年当時のニュージーランドで最大の予算を使って製作されたマーフィの代表作。日本でVHSが発売されているのが不思議でならないが、それこそバブル期のビデオ特需に感謝せねばならないのかもしれない。現在DVD以降のメディアで出回っているフランス版とニュージーランド版のうち後者は監督が再編集したバージョンらしい。また、原題の"UTU"はマオリの言葉で"怨念のこもった復讐"を指すとのこと。

1870年のニュージーランドにおける原住民マオリと宗主国イギリスとの戦いを描くある種ウエスタン的な映画。主人公のテ・ウェケはイギリス軍に従軍していたが、故郷の村を軍に破壊されたため脱走して群盗を組織する。プランテーションを経営していた白人のジョナサンは妻をテ・ウェケに殺され、現地生まれの白人中尉も惚れたマオリの女性をテ・ウェケに殺されて彼に復讐を誓う。そこに、イギリス軍に従って同胞を殺し続けるテ・ウェケの兄ウィレムやイギリス本土から赴任してきた白人大佐などが加わり、彼らの思惑や行動を並行して語ることで、縦と横に展開する差別意識や仲間意識を鮮やかに描き出す。と同時に復讐が復讐を生み出し、ねずみ算的に膨れ上がっていく様を克明に描写している。

最終的には兄であるウィレムが全ての責任を引き取り、テ・ウェケと同じフィールドに立つ唯一の人間として彼に引導を渡すことで復讐の連鎖を断ち切っている。テ・ウェケを英雄とも狂人とも描かず、中立的な立場から物語っているのが興味深かった。

とにかく発狂したブルーノ・ローレンスの演技とロケーションの勝利といった感じで、雄大な自然をバックに繰り広げられる陰湿なウエスタンに心を奪われっぱなしだった。現地人の復讐ものとしてエンタメ的に観ても非常に優れていることが分かる。

史実としては土地を買い叩いていたイギリスに対してマオリが蜂起した1859年から1872年まで"マオリ戦争"と呼ばれる戦争が続いたが、結局はマオリ側が物量に押し負けてしまったらしい。更にはマオリを反乱民族と扱うことで土地を買い上げるどころか没収して回ったようだ。世界史習ってると世界中を引っ掻き回したイギリスの害悪っぷりがよく分かる。当時の人間から見て、EU抜けるのでズタボロになった現在の姿を見たらなんと思うのだろうか。
CHEBUNBUN

CHEBUNBUNの感想・評価

4.0
【小屋を撃つ、味方を撃つ】
「死ぬまでに観たい映画1001本」掲載のニュージーランド映画『UTU/復讐』を観ました。これが壮絶な内容でした。

イギリス軍に従事する兵士テ・ウェケが故郷を破壊されたことをきっかけに、軍を裏切って復讐の鬼となる話。80年代、VHS時代ならではの壮絶なアクションが所狭しと敷き詰められている。冒頭から、子どもの名を呼ぶ母親らしき女性が軍によって酷い撃たれ方をする。軍を裏切る時のウェケの顔がとてつもなく怖い。『ノーカントリー』のハビエル・バルデムのような不敵な笑いを浮かべながら銃を突きつける場面は、観ている方もゾッとしてしまう。ウェケはその後も、突然教会へ殴り込み、人々がいる前で、神父を抹殺し、生首を掲げ始めたりする残忍さを魅せる。

暴力が支配する世界で、生と死が紙一重であることを重厚に描いており、スナイパーが軍を撃つ。軍が周囲を見渡す。スナイパーが次なる一撃をくわえようとすると、銃筒を掴まれ、慌てて死んだふりをする場面のドキッとするようなショットがたまりません。

そしてなんといっても、本作は修行シーンが面白い。銃の性能を確かめるように、小屋に向かって発砲し、小屋が粉砕されていく。この重厚な銃声と破壊は堪らなかった。確かに、唯一無二感溢れる作品であり、「死ぬまでに観たい映画1001本」掲載も納得である。
Ryota

Ryotaの感想・評価

3.8
拭えないB級映画感はあるけど笑、80年代の映画だから作れるものも垣間見える作品。1800年代のニュージーランドに焦点を当て、先住民であるマオリと白人との血で血を塗るような争いを描く。

この時代にマオリは、(自分たちが生きてきた世界で生きられなくなって)世界が終わるような思いだったと聞くし、白人たちも移民後、開拓をしながらマオリの影に戦々恐々としていたという。これをみながら、「もしもニュージーランドが植民地化されてなかったら」の世界を考えた。多分、広大な牧場に羊がたくさん群れてるイメージから一転、国中に密林が生い茂っていて、その中でマオリのような肌の色の人が素朴に生きていたんやろうなあと。