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食人帝国のhideharuのレビュー・感想・評価

食人帝国(1980年製作の映画)
2.3
2021.11.03レンタルDVDで再見。

世界広しと言えど「食人族」系の映画を多数監督した人物はウンベルトレンツィとルジェロデオダード以外にないでしょう。強いて言えばもう1人イタリアの駄作王ブルーノマッティくらいか。
本作はレンツィ作品ですが「人喰族」なんかに比べれば出来は良くない方です。
特殊メイクも一見すると血まみれ度が高く感じますが気合が入っていないように思います。

新興宗教にハマって教祖とともにニューギニアかどっかに行ってしまった姉を探しに妹が探索のために現地に向かうと未開人に襲われたり、教祖に犯されたりとガイアナ人民寺院事件の規模を超縮小したかのような話。そして時々現れる食人族が目玉な作品ですね。

ジャングル、または未開の地は恐ろしいところでっせ、と言わんばかりに所々で挿入される動物同士の捕食シーンやら動物を生きたまま解体するという今では絶対に許されないであろうシーンが盛りだくさん。

人間も喰われます。本当に食べられてたら面白いけど当然のごとく特殊メイクです。製作期間が短くて用意できなかったのか、予算がなかったからかは知りませんが単に体に骨と血糊を塗りたくったようなふざけたシーンもあります。ひとつだけ腹を割き内臓を取り出して肋骨ボキボキってのありますが画像の色合いが違っている気がするので多分過去作からシーンの借用してるんじゃないかな?あくまで自分の想像ですので。

その割にはカナダのナイアガラの滝へ特に必要とは思えないシーンを撮りに行ったり、かつてはオードリーヘップバーンの相手役だったけれど晩年は「悪魔の沼」やこんなイタリアの駄作に生活のために出演していたメルファーラーを出演させたり。落ち目とは言え元大物なので出演料は安くないはずです。

その辺に使ったお金を特殊メイクに回して欲しかった。
話はシンプルながらよく分からない展開であまり面白くないです。職人監督レンツィもこの頃にはやる気がなかったのかな。

あっ!ジャネットアグレンの美乳は見所の少ない映画の中で光り輝いてた。金粉塗られてたからかもしれないけど。
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