イッテルビウム中田

トム・ソーヤーの大冒険のイッテルビウム中田のレビュー・感想・評価

トム・ソーヤーの大冒険(1995年製作の映画)
5.0
いたずらっ子のトム・ソーヤが墓場での殺人現場を目撃したことから、裁判や宝探しに巻き込まれて成長する話。
子供の頃に小説版を読んだが劇場版も新鮮に楽しむことができた。

インジャンジョーも多少マヌケなところはあるが、墓場での殺害現場、森での脅迫シーン、それにラストの追い詰める場面では迫真の演技で震え上がってしまった。
トム(子供)の目線で観ると実に恐ろしい。

ハックルベリー・フィンはいたずらっ子というよりは〝不良〟であり、トムはハックに憧れている。
英語のタイトルは〝Tom and Hack〟なので彼もまた主人公であることを忘れてはならない。
一度はトムの告発を戒めるものの、終盤で彼が改心して魅せる男気と友情が美しかった。

続編?にあたる『ハックルベリー・フィンの冒険』はアメリカ文学史において最高峰と称されることもある名作であるので機会があれば読んでみたい。