雲隠幾蔵

妖刀・斬首剣の雲隠幾蔵のレビュー・感想・評価

妖刀・斬首剣(1985年製作の映画)
3.8
チン・シウトンの長編監督デビュー作。
SFX(超)武侠アクション。
中国少林寺の剣聖と柳生新陰流の剣豪による剣術の頂点を決める戦いが聖剣荘にて開かれる。
そこに日本の将軍の謀略やら元祖剣聖のハーハウ家父娘の愛憎やらが絡み、意外な顛末を超え、剣聖と剣豪は決戦の死地に赴くのであった…。

中華圏独特の剣術描写(剣をテコに大跳躍する等)や若山先生仕込みの日本趣味全開やワイヤー コマ落とし 高速カット割り等々有りますが、剣豪宮本一郎を演じたチョイ・シウキョン(徐小強)が素晴らしい。中国人が思うストイックな日本人象ってこんなとこなのかも。まあ、柳生の師匠は斬るわ、お染久松のどんちゃん騒ぎで徳利ラッパ呑みするわ、変な裃着てるわ、有りますが…。相手の剣聖チェンワンが"静"を纏った役柄ゆえに引き立つ感じですね。

とにかく、原題の"生死決/DUEL TO THE DEATH"にあるように最後の決闘はほんと尋常じゃないですよっ!動画でそこだけ観るのもありだと思います。勝負がついたのかを微妙に濁して、余韻の中エンドロールってのもたまらない。
ウィキによると香港公開は'83みたいなんで念の為。
雲隠幾蔵

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