「気絶するなんて映画みたい」
神様ヒッチ監督による、【ブリティッシュ・サスペンス】。
〜意外にも神様ヒッチ作品レヴューとしては初〜
フォーサイス(ジョン・スチュワート)は廃屋に侵入した際、謎の男ベン(レオン・M・ライオン)と共に2階で死体を発見してしまう。
深夜に廃屋に集まる謎の人々、首飾りの行方、消える死体…次々と襲いくる謎…。
冒頭、
風に揺れる枝〜落ち葉舞う地面を這うカメラ、
空き家に侵入する男の背に寄るトラッキングショット、
ロウソクで灯りが灯る部屋、
恐怖を煽る劇伴、
見上げる螺旋階段、
陰影と共に現れる2階にいた男、
マッチの灯で2階へとゆっくり上がる男、
電車の通過する光で2人は鉢合わせ、
映し出される死体、、
突出した演出の導入部が 流石‼︎ と言わざるを得ない。
次々に現れる、
父を探しに来た娘のローズ(アン・カッソン)、不動産屋の紹介で来た男と聾唖女、ノラ(アン・グレイ)と甥⁈
死体は誰⁈アクロイドとは⁈
バートン刑事とは⁈
突然消えた死体の謎、、
格闘や車などアクションを早回しでスピード感を演出(コメディみたいになっちゃうけど)。
終盤はヨーロッパ目指して列車に乗り込む一味、、
ミニチュアでのフェリーに列車追突アクションがクライマックス。
海への車両沈みをスローを駆使してカバーするセンスも流石‼︎
あの人の 素性 だけはずっと引っ張り、気になっていた、、
ラストにオチとして明かされスッキリ完結する。
編集とか雑で荒っぽく、脚本は少しバタバタするもユーモアやスリルとツイストと回収もあって1時間で中々の纏まりを見せる。
以後のヒッチ作品へのルーツ(巻き込まれ型、列車)が伺え興味深い。
ビンタレベル★★★☆☆