HK

脱獄の用心棒のHKのレビュー・感想・評価

脱獄の用心棒(1968年製作の映画)
3.0
マカロニ・ウェスタンですから例によって邦題はいい加減。
原題は“Quel caldo maledetto giorno di fuoco”
(あの忌々しい炎の日、あの忌々しい暑さの日)
これが英題だとズバリ“Gatling Gun”(ガトリング・ガン)

南北戦争の只中、リチャード・ジョーダン・ガトリングによって発明されたガトリング・ガンとガトリング本人が何者かに拉致されます。
濡れ衣で投獄された元ピンカートン探偵事務所の主人公は刑務所を“脱獄”し犯人を追跡。
それで“脱獄の~”なんでしょうが、マカロニ・ウェスタンで脱獄する主人公は山ほどいます。
それに用心棒は出てきません。

ガトリングが人の名前だと初めて知りましたが、演じる俳優はヒゲ無しの禿げオヤジ。
ところがググってみると本人はコーネル・サンダースばりに白髪と髭がフッサフサ。
当時の映画関係者もまさか未来では誰もが簡単にネットで実物の写真を検索できるとは思わなかったでしょうね。

主演はロバート・ウッズ。アメリカ人ですがマカロニ作品の主演作多数。
ハリウッドから悪役専門のジョン・アイアランドも参戦。濃い顔を見せてくれます。
オープニング・タイトルや音楽をはじめオルゴール付き懐中時計が出てきたりと、レオーネの大ヒット作『夕陽のガンマン』の影響がここかしこ。
前半はカメラワークも凝っておりそこそこ面白かったのに後半まで持ちこたえられず残念。
女優は美形揃いでした。
HK

HK