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機動戦艦ナデシコ -The prince of darkness-のNowLoadingのレビュー・感想・評価

3.6
 昨日の一本。

 YouTubeにてTV版「機動戦艦ナデシコ」が一挙公開が先月から今月にかけて行われた。幼い頃に観たアニメと認識しており、劇場版までは未鑑賞であった。こうして改めて一話からなぞってみると、どうにもこうにもその面白さが再確認できた。

 そうなれば劇場版も観るしかあるまい。本作は続編というより、ルリルリことホシノ・ルリが新たなる主人公となり再び地球の危機に立ち向かう外伝、或いは来なかったシーズン2の名残かもしれない。

 まず、本作を観終わって感じるのはTV版とは別物として、ナデシコとして認識がし辛いなという素直な感想が出てくる。ストーリーはもちろんの事だが、旧劇エヴァ級のかなりリッチなアニメーションになっていることや、それに伴い声色でキャラクターを認識しないとならないという位の変わりようを見せるナデシコクルー達。ナデシコの最大の強みであったコメディ色の減衰とダイゴウジ・ガイ以外の退場キャラの復活(ゲスト出演)。

 そもそも本編と劇場版の時系列に多大な空白とストーリーの進展が非常に複雑でややこしい。(破→Q、でもあったがシン・エヴァである程度の答え合わせがあった)木連との融和、火星の後継者なるテロ組織、そしてあのラスト。一度見ただけではさっぱりである。ナデシコという話は本編の結末で納得はしていたので本作は一歩引いた見方をしているが、それ故にこの物語に懐疑的なのかもしれない。

 大月Pの率いるXEBECチームはポストエヴァの大役を見事に果たした良質なアニメーションが魅力。しかしエヴァがやりきったぶん投げエンドまで踏襲してしまいその回答もないままこの2024年を迎えてしまっている。一応スパロボという解答はあるものの、正解は果たして何処に。
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