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どついたるねんのandesのレビュー・感想・評価

どついたるねん(1989年製作の映画)
3.4
もっとドキュメンタリー寄りの作品だと思っていたので、意外と映画的なシーンがあるのに驚いた。序盤でリモコンを殴って試合が逆再生になるシーン。ここは上手いし、テーマである。
自伝ベースなので話は仕方ないのかもしれないが、あまり「変化」「成長」が感じられないので単調ではある。むしろ、あの頃の情熱そのままに系なので、乗り損ねると辛いだろう。赤井英和の演じる不器用で粗野な男が妙に説得力があり、個人的には退屈せずに見れた。
赤井の演技は正直下手くそなのだが、周りを芸達者で集めて極端な演技をさせているため、意外と悪くないと思う。ボクシングシーンは流石。
ボクシングしかない男がボクシングを諦めない話。それだけなので、意外と佐山の過去やら美川憲一は機能していない。映画的な演出も終盤の子供はやり過ぎ。ラストも賛否両論だろうし、微妙だと感じた。面白いところもあるけど都度都度失速する…というもどかしさもある映画。
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