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無法の拳銃のENDOのレビュー・感想・評価

無法の拳銃(1959年製作の映画)
4.0
アンチヒーローであるライアンが図らずも英雄になってしまう物語。土地の利権によって愛する女の夫を殺すメロドラマかと思いきや…酒場のカウンターからボトルが転がり落ちた瞬間決着が…つかない!そのボトルを追うトラッキングショットがいい。
すでに銃弾によって半分死んでいるアイヴス演ずる大尉の存在が失われた時、性と暴力に満ちた部下達が街に放たれてしまう可能性こそサスペンス。そのリビドーがピークに達するのが出発前夜に開かれるダンスパーティ。粗野な部下にあてがわれる4人の女(うち3人は人妻)!回転を追うカメラの忙しない動きは即物的。この極寒の冬に鑑賞するには最適。初めから雪山を踏破できる訳もない、ズルズル長引く死の道行。金塊を巡って同士討ちしていく強盗団は低温によって自然とくたばる。愛するティナ・ルイーズも人質の子供も後退したあとで、日常に回帰するライアン。自主字幕。
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