アマプラにて。
軍隊のタイムスリップものとしては『戦国自衛隊』と並ぶ作品であるが、残念ながらあんまし面白くない。面白さでは戦国自衛隊の圧勝である。
ダメなのはとにかくとろい。
タイムスリップしてから、ここが真珠湾攻撃前日と気づくまでがまあ長い!
今だったら戦史オタクの兵士を入れてすぐにタイムスリップしたと気づかせるだろうに。オタクが作劇上の道具として重宝される前の作品なので仕方ない面もあるが。
あと、いい材料あるのにまともに調理してない。
中盤で撃墜した零戦の兵士を尋問するシーンがあるんだけど、普通に日本語できる兵士に通訳させるだけ。今の映画だったら親が日系アメリカ人収容所にいたとか日本人部隊442連隊だったとかエピソードつけるはず。
そして何よりも真面目すぎる。
クライマックス、真珠湾攻撃を目前にして日本軍を攻撃して真珠湾の悲劇を防ぐか歴史を守るか悩むミニッツ艦長。悩み抜いて日本軍攻撃を命じるも、タイムスリップ嵐に再度遭遇、作戦を中止し嵐に突入、無事現代に戻る...って真面目か!
そこは戦争して歴史改変してどうないしよーって展開しかないだろ。当時の観客は怒らなかったのだろうか。戦国自衛隊は歴史改変か→実はそれさえも歴史に組み込まれる恐ろしさを描いてて良くできてるなと思った次第。
ミニッツ、トムキャット、ファントムなど実機が腐るほど出てくるのでミリオタにはたまらない内容なのだろうが、あまりに大人しい。なんじゃこれは。