ミュンヘンオリンピック事件(パレスチナの過激派がミュンヘンオリンピックの選手村に武装して押し入り、イスラエルの選手団11人を殺害したテロ事件)をきっかけに、イスラエルはパレスチナの過激派への報復を決意。首謀者とされる11人の暗殺を計画し、実行に移す。
しばしばニュースで聞く「自爆テロ」というのは、結局はこういうものに民間人が巻き添えになることを指すのかもしれないと思った。
とても皮肉なのは、暗殺を取り仕切る人物にはもうすぐ子供が生まれるということ。
自分は生命を授かる一方で、他人の生命を奪うことを生業とする矛盾。
そしてもちろんそれは、暗殺する側の心にも深い傷を残すこととなる。
憎しみの連鎖はどこかで断ち切らなければ、こういう報復行為がやむことはない。
同じ人間という種族だと考えれば、戦争とかテロとかは起きないと想像するけれど、それも甘いのか。結局は人間の「もうちょっとほしい」とか「あれいいなー」みたいな欲や妬みが邪魔をしてしまうのかもしれない。
