たけちゃん

引き裂かれたカーテンのたけちゃんのレビュー・感想・評価

引き裂かれたカーテン(1966年製作の映画)
3.8
"π"と接触せよ……


アルフレッド・ヒッチコック監督 1966年製作
主演ポール・ニューマン、ジュリー・アンドリュース


勝手にお知らせシリーズ「今日は何の日」
12月1日は他でもない「映画の日」
全国の劇場で、今日はサービス料金でしたね。
僕は昨日から札幌に来ていたんですが、その目的のひとつが、午前十時の映画祭でした!
だって、「サウンド・オブ・ミュージック」ですよ。
絶対に劇場で観たいもん( ˘ ˘ )ウンウン
そして、まさかのゴゼジューも1000円。
千円で「サウンド・オブ・ミュージック」
もう、最っ高でした。

でも、「サウンド・オブ・ミュージック」は当然レビュー済でしたので、今回はレビューなし。
ちょっとだけ追記しましたけどね(ˆωˆ )フフフ…
なので、ジュリー・アンドリュース繋がりで、こちらの作品を。
シリーズ「ヒッチコック作品巡りの旅」
第8弾ですが、ちょっと順番を入れ替えて送ります。
本当は「鳥」と「マーニー」が先なんです( ¯−¯ )フッ





さて、映画です。
実は、今作は初鑑賞。なんと未見でした。
ヒッチコック流スパイ映画という感じですかね。
当時、既に「007」も世に出ていますからね。
でも、世にあるスパイ映画とは全く違います。
僕が若い時ならつまらんと思ったでしょう。
だって、魅力的なスパイガジェットも敵組織も登場しないので……。

主人公のマイケル・アームストロング役はポール・ニューマン。その婚約者サラ・シャーマン役がジュリー・アンドリュースです。
2人とも他の作品に比べると、魅力薄に思ったのは、残念だなぁ。
やっぱりジュリーには歌って欲しいしね。


マイケルは冷戦真っ只中の東ドイツへ亡命する科学者役なんですよね。でも、それはスパイとしての偽りの行動だったんですが、後半はその目的を果たせず、如何にして脱出するかという話に変わっていました。
特に、後半は実に面白かったです。

ただ、全体的にはワクワクが足らないの。
やっぱりスパイ映画ならワクワクしたい。
だから、スパイ映画と思ってはダメですね。

それ以上に、今作は危険な国からの逃避行で、形を変えての「サウンド・オブ・ミュージック」よね。
歌わないマリアですけど( ¯−¯ )フッ


また、今までのヒッチコック映画を彷彿するシーンもありましたね。そこは良かったよ。
お目付け役のグロメクを殺すシーンは、まるで「サイコ」。
ドイツ人がガスで殺されるシーンは、ヒッチコック流の反戦アピールかと感じました。
他にも「めまい」や「知りすぎた男」を思い出すシーンもあり、楽しかったです。

バーナード・ハーマンが、不在なのは痛い😣
オープニングもソウル・バスではありません。
他、少しユーモアが足りないのが残念かなぁ!
そうすれば、もっとスコアが上がりましたよね( •̀ω•́ )و✧


それにしても……
「引き裂かれたカーテン (Torn Curtain)」って、そういうことだったのか!
これは僕の解釈ですけどね。

当時は東西冷戦の頃で、東西には"鉄のカーテン"が存在していました。それは物理的なベルリンの壁とは違い、見えないカーテンなんですよね。
今作はその"鉄のカーテン"をくぐり抜ける話です。
くぐるためには、カーテンを引き裂いていかないといけない!
そういう話だと理解しました。






【おまけ:ヒッチコックを探せ!】
タイトル・ロール後のホテルのロビー
横顔画はっきり映っているので分かりますよね。
ご丁寧に、音楽までヒッチコック劇場っぽくなってる(笑)
赤ちゃん抱いてたのが、彼です(ˆωˆ )フフフ…