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コフィン・ジョーの おまえの魂、いただくぜ!!!のhorahukiのレビュー・感想・評価

3.6
ブラジル初のホラー映画♫
邦題のアホっぽさが笑えてきますが、当時のブラジルでは怖い映画として有名で、上映禁止になった州も沢山あったそう。今でもカルト人気はあるようで、しっかりDVD化されてます。

シリーズ化してフィルマでは8作登録されてますが、邦題が全くブレないのが良いですね(笑)原題がなんて書いてあるか読めないので、もしかしたら直訳なのかも…(^_^;)

あらすじ…
葬儀屋の主人公コフィンジョー。信仰が重要視されてる街が舞台。宗教的に肉を食べたらダメな日に人前で平気で肉を食べたり、ゲームで負けたやつの指を切ったりとやりたい放題で、街の人から恐れられていた。妻が妊娠できないため、子どもが欲しい主人公は、妻を殺し友人の婚約者を奪おうと計画するが…という話。

物語的にはそれほど大したことはなくて、コフィンジョーという強烈なキャラクターの魅力だけで一本作っちゃったような作品。まずその出で立ちが周りから浮きまくってる。黒いマントにシルクハット。濃い口髭を生やし、繋がった太い眉毛と長い爪。そして横暴な態度。

気に入らないやつに暴力振るうなんて当たり前。毒蜘蛛を這わせて殺したり、ボコボコにした後に燃やして殺したりと、とにかくやりたい放題でまさに神をも恐れぬ悪党ぶり。しかも自分の遺伝子を残すためという理由で、親友の婚約者を無理矢理奪おうとするクソ野郎。人を人とも思わないド畜生です。でも子どもは大好きみたいで、子どもを怒鳴ってる親を注意する場面も(笑)

内容的には、神様とか亡くなった人は敬って大事にしましょうね的なお話。途中までは残酷描写はありますが、頭のおかしい人が暴れるだけでホラー要素は少なめ。ただクライマックスは完全にホラー映画。当時のブラジルで信仰とか死者を敬うことがどれだけ大事だったかが良くわかる作品ですね。

ブラジル初のホラー映画という金字塔的な立ち位置の作品で、ジョーが好き放題暴れる姿を見てるだけで楽しいんですけど、雑なところも目立つ感じでした。シリーズと言っていいのかわかんないけど、いつか完走したいですね♫
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