【第46回アカデミー賞 主演男優賞受賞】
このあと『ロッキー』『ベスト・キッド』と大ヒットシリーズを手がけるジョン・G・アヴィルドセンの初期監督作品。ジャック・レモンがアカデミー賞主演男優賞を受賞した。
すごく変わった映画。破産寸前の服飾会社の経営者ハリー・ストーナーは自分の会社に火をつけ保険金を得ようとするが…という話に戦争のトラウマが絡み異様な雰囲気に。
ファッションショーで客の顔が兵士にみえるあのシーンが印象に残っている。
ジャック・レモンは地味ながらじっくりとバランスを崩しつつある危うい男を演じている。
派手なことはほぼ起こらずとても静かな映画だが、戦争が残した爪痕を一人の男を通じて示してみせた良作。