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枯葉 〜夜の門〜のRIOのレビュー・感想・評価

枯葉 〜夜の門〜(1946年製作の映画)
3.5
「北ホテル」では純潔という宝石が奥から輝いているように感じるものがありました
「悪魔が夜来る」では永遠的な存在が
順番で観てきたマルセル・カルネ
逆らえない運命とか信仰を描こうとしているのを強く感じる監督

詩的リアリズムとも言われる監督の作品は文学を読んでるように市井の人々の幸福や悲しみが語られる
何処かの辺境から迷い込んだようなコートの肩に穴を開けたままの男はうらぶれた雰囲気なのに瞳がキラキラしてる

イヴ・モンタンの勘違いで生きてる夫を死んでしまったと告げられた妻の安堵の喜び
幸福は音もなく消えてしまう「今」ということに気づく涙にジーンときました

コートの謎の男は真実を伝えるため
皆からイカれてるとか怒鳴られ殴られる
嘘かもしれないけど希望を見いだしたい人のいかに多いことか

運命に逆らうように迷うことを選ぶ
真実から耳を塞ぎ光を避けるような虚ろさ
第2次世界大戦でレジスタンスだったディエゴがマルーを助けようと車で話しかけていた言葉にかなり集約しているみたいでした

「恐怖の報酬」より7年前の作品
イヴ・モンタンの笑顔がホントに良い
シャンソンは✨感傷的になります
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