三畳

H.G.ウェルズのS.F.月世界探険の三畳のレビュー・感想・評価

3.9
特撮レイハリーハウゼン、監督ネイザンジュランがタッグを組んだ、ジョージウェルズ原作のSF冒険活劇。
タイトルが似てる月世界旅行は、ジュールヴェルヌ原作、ストップモーション第一人者のジョルジュメリエス監督。
響きが近くてごっちゃになっちゃう。けど何回も検索してたら覚えたよ!


なるほどこれはかわいい。宇宙へ飛び立つメカニズムがいかにも児童小説でいい!重力を妨げる塗料をポッドに塗るだけで、いまいち勢いのわからない浮遊感で屋根ごと破壊して大気圏へ。
座席は公園のアスレチックのような吊るしロープかごに絡まるスタイル。


月に着いてからはキラキラのツボ押しボールみたいな場所と、ソーダ入り試験管みたいなやつの道と、意外と簡単に着ける月のボスのアジトといった、いくつかの場面を読み込んで行き来するので「マシナリウム」「Samorost」のゲームみたい。


私の大好きなカレルゼマンと、かすかに同じ匂いがする。あちらよりもコント色強め?今作だけだとどの領域が誰の特色なのかまではわからないからもう何作か観てみたい。


まさに最近テレビで火星開発の特集をやってて思いを馳せてたんだけど、もし先住民がいたらどうするんだろう?
莫大な投資をちゃんとすんなり諦めて帰ってこれるか?
空いてるように見えても、すべての土地はもう誰かの持ち物って決まってたら。
きっと最初に遭遇する現地の宇宙飛行士は、平和的交渉を試みるだろうけど、地球に指示を仰いだら、暴力手段行使を命ぜられそうな予感。
で、その場ではか弱そうに数も少なく見えた火星人が、実はいっぱいいて、逆襲される!

そんな野蛮な地球人は恥ずかしいな。この星にいようよ。自分の星内でさえも仲良くいられないのに争いを宇宙にまで展開するのやめようよ。
三畳

三畳