今から18年前、この作品に出会わなかったら恐らく猛烈に韓国映画にハマることはなかったかもしれない想い出深い作品です。当時は説教臭い暗い作品とか「コリアンエロス」と言われたエロ映画しか真っ先に頭に浮かばなかった韓国映画ですが、鑑賞の切っ掛けとなったのは色んな媒体で見聞きした高評価のクチコミでした。胸を打つ悲恋模様、銃弾飛び交う息詰まるアクション、そして分断国家の悲劇。重いテーマを盛り込みながらハリウッドばりのエンタメ精神に溢れるアジア映画をそれまで観たことがなく、しかもその映画が未知の韓国映画だったことにモノ凄い衝撃を受けました。主演のハンソッキュもソンガンホもチェミンシクも初めて見る俳優でしたが、感情表現豊かで説得力ある演技から何だか熱いモノが伝わってきて一度にファンになってしまいました（今でもこの３人は大好きな俳優さんです）諸事情で続編製作がボツになりましたが僕はハジョンウとハンソッキュ主演の「ベルリンファイル」を「シュリ２」として見立てながら後日談の妄想にふけっているところです（笑）
ところで、この作品には現在大スターとなったファンジョンミンが終盤に出演していることで後に話題になりましたが、実は「韓半島」や「クロッシング」など骨太な作品で知られているチャインピョも出演オファーされていました。彼の役は元々ソンガンホが演じる役でしたが彼自身はチェミンシクの役を演じたくて結局オファーを断ったらしいです（もったいない！）あと、エンディングに流れる主題歌についてですが、当初はキャロルキッドの「When I Dream」ではなくマライアキャリーの「Looking In」という曲が予定されていたらしいです。「シュリ」小説版ではこの曲を元にキムユンジン演じるイバンヒの心情が描写されているそうですが、映画版では諸事情で使用できなかったそうです。切なくて感情を揺さぶる良い曲なのでみなさんも一度聴いてみてください。
https://youtu.be/IXp4xScvIWo
