またまた非常に手堅いカメラワークの映画で、時々意識が飛びかけましたが、壁に映ったゲアトルーズの影が服を脱いだり、蝋燭を灯すとゲアトルーズが鏡の中に現れたりと、こちらの目を捉えて離さないシーンが多々あ…
>>続きを読む既婚者ゲアトルーズは若い作曲家を熱心に愛すが、彼は彼女の愛を『小さな冒険のようなものだと思っていた』と相手にしていなかった。夫、もう1人の男は何度もゲアトルーズを愛している、必要だと言うが彼女は聞く…
>>続きを読む女性の恐ろしさを煮詰めたような映画であり、特に鏡のシーンには魔術的な美しさが存在する。ホモソーシャルな空間で語られる表面的な「愛」を滑稽に描き、人間的レベルで女性の性を描く。ベルイマンより女性に対し…
>>続きを読むゲアトルーズの声がとても良かった。彼女の言葉と男達の言葉が視線同様にひたすらすれ違い続ける。でも不思議と虚しさは無く、前向きな気持ちになれる。エドワードヤンの恋愛時代を思い出したが、こちらは身振りの…
>>続きを読む視線はずっと合わない。
登場人物がソファやベンチに並んで座ることが繰り返されるが、最後のシークエンスで「愛が全て」と言うとき、初めて並ぶ二人が向かい合い、初めてソファが後ろ側から撮られるが、視線はこ…
ゲアトルーズの恋愛観や孤独が自分とめちゃくちゃリンクしていて全部解る!私か!と思った。女は永遠に愛したい、けれど男の人生の中心には女はいない。
1889年生まれのドライヤー監督が女性視点でここまで的…
長回し。カメラの位置はおへそあたりが基本。池のほとり。生々しいエアリスとのキスシーン。ピアノの傍で歌うゲアトルーズ。ソフトフォーカス。ろうそくに点す火。マッチを擦る焦げた匂い。鏡に収まるゲアトルーズ…
>>続きを読む傑作
男女の恋愛学を全て煮詰めたような作品。
感情の機微がとても繊細に捉えられている。
想い、偲ぶことの尊さと切なさ。
恋の春から冬まで、男女が出会い、恋に落ち終わるまで。初めから終わりまで。
…
メモ
・シュート素材の積み重なり
・微細な現場音
「繋がらない」というより、「繋げることなど念頭にない」編集
ある空間のなかでまるで「自らにとって最適な体勢をとっていなければ死んでしまう病」と「他…
(c) Danish Film Institute