爆裂BOX

ミュータント/人類改造計画の爆裂BOXのレビュー・感想・評価

3.9
まさか本作までDVDになるとは思いませんでしたが、DVDになる時に「ミュータント・ゾンビ・オブ・ザ・デッド」という変梃りんなタイトルになるとも思いませんでした。
ストーリーは旅行中の兄弟ジョッシュとマイクが立ち寄った町の住民は化学廃棄物によってゾンビと化していたという物ですが、古き良き80年代ホラーという感じで楽しめました。
前半はゾンビによる殺人が起こる中、主人公が知り合った女教師と共に町の秘密に迫っていくという感じでゾンビは殆ど出てきません。後半になるとゾンビが結構出てきて盛り上がってきます。
本作のゾンビは血を求めて襲い掛かってきたり、光を嫌う等吸血鬼に近いですが、青白い顔で群れて襲って来る様はゾンビと言っていいでしょう。身体から高熱を発する事が出来るという設定も面白く、車に乗っていた登場人物がゾンビに取り囲まれるというお馴染のシュチエーションもゾンビが指先から高熱を発して窓を融かしながら襲い掛かるという斬新なシーンを見る事が出来ます。
手のひらに亀裂ができてそこから血を吸うという設定も面白いです。手で掴まれたらアウトという結構怖い設定です。動きも俊敏でどう猛です。
ゾンビメイクは顔を白く塗って目の周りを黒くしたパンダの様なメイクですが、結構不気味です。
ゾンビの他にも「悪魔のいけにえ」に出てきそうな頭のおかしい住民も出てきて楽しめます。特に主人公と敵対するゴロツキのリーダー格は物語のいいスパイスとなってました。
また、主役かと思った弟がアッサリ死んで兄貴が主役だったり、子供がアッサリ殺されたりと意外な展開もあります。
クライマックスの火炎ビン使った籠城戦も面白かったです。主人公達の立て籠もる店にゾンビ達が押し寄せるクライマックスは結構迫力あります。
製薬企業の化学工場が事態の原因だったり、田舎町で起こるゾンビパニックなどちょっとゲームの「バイオハザード」に影響与えてるんじゃないかなと思うのは考え過ぎかな?
B級ホラーではありますが、ゾンビ映画ファンなら琴線に触れるシーンが多くて中々楽しめます。80年代の映画が好きな人なら楽しめると思います。