伝染病という名の狂気
ラース・フォン・トリアー監督による「ヨーロッパ三部作」の2作目。なんと監督や共同脚本のニルス・ヴァセル、さらにはウド・キアまで本人登場する本作。現実と虚構、それぞれのエピデミックを展開する頭痛薬必須の作品。
ストーリーの難解さはさほどないものの、現実のエピデミックと監督達が創造したエピデミックが交互に描かれるので困惑してしまう。しかも、終始タイトルロゴがずっと画面に映る。この映画は常にエピデミック状態ですよ、と言わんばかりのこの姿勢。最高にキモくて好きです。
現実と虚構が共鳴し合う107分間。モノクロだからこそ成り立つ居心地の悪さが官能的すぎる一本。
2024.4.2 初鑑賞