ハネケ作品3本目。どれも観賞後は何処にも持っていきようのない鬱々とした気分の堂々巡り…
ベニーの異様さ、両親の衝撃の行動にばかり気を取られていたら違った…。鬱々とした気分にさせられた元凶は最後に待っていた。「どうかと思って…」この言葉が今のあり得ないことだらけの世の中と重なり、自分自身でさえ怖くなった。
豚の屠殺映像を決まったシーンで繰り返し再生するのが印象的で、自身が起こした現実と屠殺映像の続きが継ながっているかのような冷静かつ客観的な行動に圧倒的恐怖感を覚える。
やっぱり世の中で一番解らないのは人間なのだ。