テレビ画面内の映像が、画面の真ん中に映される場面が多い。一つ一つのカットを頭の中で繋げて話を追えるけど、一つ一つのカットが繋がりあってる印象があまり湧いてこない映画。カット同士が事件資料みたいにただ理解に妨げのない順番で並んでいて、有機的な感じがしない。無機質で映画というより映像みたいな質感。観客の感情をあおる要素がほとんどないまま、登場人物達はどちらかというと異常な方向に飲まれているので、娯楽映画の緊張感とは違って不快感を醸し出す。均一な質感で、味付けがされてなくて、すごく苦い感じがする。旅行先のアフリカのにぎやかさが確信犯的に悪目立ちしてる。
