極楽蝶

偽れる盛装の極楽蝶のレビュー・感想・評価

偽れる盛装(1951年製作の映画)
4.0
戦後の新しい女性像を描いた秀作。この作品が公開された1951年(昭和26年)9月にサンフランシスコ平和条約が調印され、翌52年4月から日本が国際社会に復帰する年。そんな年に公開された作品ですねぇ。
タイトルの「偽れる盛装」は直接的には京都の花柳界に生きる主役の君蝶(京マチ子)あるいは因習が息づく象徴としての”京都”だろうけど、時代背景を考えて深堀すると日本の古い因習、男尊女卑なんじゃないかなぁ!? 君蝶の妹・妙子(藤田泰子)と女友達が京都のデパートの屋上から京都の町を眺めるときの女友達のセリフが印象的!! 「京都は戦争の被害がなかったけど、あの瓦の下に古い因習が今でも息づいている」(正確ではなく、こんな感じだったかなぁ)。君蝶は古い日本の女性像、妹の妙子は戦後の新しい女性像ですよねぇ!!
ところで、妙子役の藤田泰子さんが清楚で綺麗ですねぇ(笑)
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