浅野公喜

墓場にて/魔界への招待・そこは地獄の始発駅の浅野公喜のレビュー・感想・評価

3.7
Youtubeの映画チャンネルRetroflix Filmzで視聴可能な、エレベーターに乗りあわせた5人の男達があるフロアに導かれ一人一人怖い夢を語っていくアミカスプロによるイギリス産ホラーオムニバス。

妹を殺そうとする兄が迷い込んだ街はすく店が閉まっており・・という第1話はエンディングの主人公の姿がちょっとユーモラスな吸血鬼物。

家具の位置に拘りがあり妻が少しでもそれを移動するとガミガミ怒る夫が登場する第2話も間違えて妻の下着を履いてしまう夫がおかしく、最後に見事な片付けを披露するブラックユーモアが楽しめる内容。

インドらしき国でマジシャンを殺してマジックを利用しようとする夫婦を描く第3話は因果応報を描いており想像通りの内容ながら自由自在に動くロープの特撮に注目したい所。

保険金目当てで一時期的に死亡状態になり棺桶を掘り起こしてもらう第4話は掘り起こすことなく逃げて裏切った男、自ら棺桶から出ようとする男、墓を掘り返そうとする学生二人らが交錯するラストがスピーディー。

肖像画を描きそれを傷つけると描かれた人間も藁人形の如く傷つけられる力をヴードゥーの呪いによって得たことで復讐する画家を描いた第5話は両手切断も用意され、金庫に自分の肖像画を入れたことで呼吸が出来なくなったり「ファイナル・デスティネーション(デッドコースター)」的展開がややショッキング。

そして5人の男達はどうなるかというと、この前観た同じくアミカスプロのオムニバス「テラー博士の恐怖」に似た感じになっており、第4話と第5話が特に面白かった印象です。
浅野公喜

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