ロバート・レッドフォードとポール・ニューマンの伝説の傑作『スティング』の正当な続編。
『スティング』で鮮やかな脚本を書いたデヴィッド・S・ウォードがふたたび脚本を担当。前作との関係は皆無ながら、主人公がジェイク・フッカー(前作はジョニー・フッカー)や、敵役がロネガンという名前であったりなど、かなり意識したつくりにはなっている。というより、ほぼ同じ内容だ。
『ジ・エンターテイナー』が流れるOP、冒頭の入れ替えのイカサマ、友人を殺された復讐を遂げるため相手に負方に賭けさせようとする工作や、顔に触れる合図、汚職警官、女の裏切りなどなど、驚くほど何もかもが同じ。しかも前作とは異なり、観客をもひっくるめて騙すような仕掛けもない。要素だけ変えただけの換骨奪胎作品に成り下がっており、劣化版でしかない。これだったら前作を見ているのと変わりない。というより前作だけ見ていればいい。
画もクオリティもストーリーも軽量化されており、続編ではなく単にパクっただけの映画で非常に残念。