しゅう

有りがたうさんのしゅうのレビュー・感想・評価

有りがたうさん(1936年製作の映画)
3.8
久々の清水宏監督作。

山村の街道を走る乗合バスの名物運転手、有りがとうさんと乗客達、そして道ゆく人々の一時の出逢いと別れ。

今では当たり前になっている筈の、車中視点からの移動ショットの連なりが、こんなに新鮮で愉しく感じられるのは何故だろう。

戦前の大衆映画にもかかわらず、不景気で次々に娘達が売られていく暗い世相や、苛酷な道路工事に使役される朝鮮人労働者の一群の姿がしっかりと描かれている事にも驚かされる。
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