のこのこのこっち

罪物語ののこのこのこっちのレビュー・感想・評価

罪物語(1976年製作の映画)
4.0
ロマン派の音楽が嫌いです。いわゆるクラシックで思い浮かべるそれらしいものを聴くとむしろ萎えてくる。ゆえに冒頭「ああ、これか」と大いに萎えた(笑)また、『ブランシュ』などを観たときの平面さも肯定的には捉えられずにいた。

でも、よくよく考えてみるとロマン派は感情の横溢です。そして壁や扉を撮っちゃうのも画面の暗さと相俟ち閉塞感や苦痛を表せる。適わぬ恋をこの要素で効果的に描けている。

平面さは、むしろ探すくらいが楽しめます。広間でも、野外でも、クローズアップでも。そもそも多くの人が使ってるのと同じでありつつ、ちょっと違う。この人の場合基本そうしてるんだろうなあと。

総スカンになるべきではないと思う。