アキラナウェイ

スペシャル・フォースのアキラナウェイのレビュー・感想・評価

スペシャル・フォース(2011年製作の映画)
4.1
このジャケ写はB級臭をぷんぷん漂わせているけど、中身は予想以上の出来だという事を一先ず申し上げておきたい。

「ジュリアン」「苦い涙」のドゥニ・メノーシェ目当てに鑑賞。

中東を舞台にしたフランス軍特殊部隊による割とガチめのミリタリーアクション。

フランス人女性ジャーナリストのエルサ(ダイアン・クルーガー)は、アフガニスタンの首都カブールでの取材中、タリバン系武装組織のリーダー、ザイエフを批判した事でその怒りを買い拉致・監禁されてしまう。フランス政府は直ちにコバックス(ジャイモン・フンスー)率いるフランス軍特殊部隊"スペシャル・フォース"に救出命令を下すが—— 。

フランス空軍と国防省が製作支援を行ったそうで、とにかく戦闘シーンがリアル。

そして6人で編成される"スペシャル・フォース"の面々が皆揃って魅力的。

先ずはリーダーのコバックス。演じるは、最近色んな作品でお目にかかるジャイモン・フンスー。「アミスタッド」辺りから出演しているだけにキャリアも長く、最近では「シャザム!」シリーズにも出演。将来のモーガン・フリーマンかな?

前述のドゥニ・メノーシェや、シャラメくん似のイケメン・スナイパーを演じたラファエル・ペルソナ等、あまり馴染みのないフランス人俳優さんだらけでも、6人いるのできっと推しが見つかる筈。

ドイツ国籍なのにしっかりフランス人役を演じちゃっているダイアン・クルーガーが紅一点。

彼女を救出する迄ではなく、救出してからがかなり厳しい展開に。

味方からの救援は絶望的。
国境を超えて脱出を試みるも、どこまでも武装組織に追われ続け…。

途中立ち寄った村での穏やかなひと時も、1発の銃弾で一気に緊張感がMAXに。

6人のメンバーが1人、また1人と命を落としていく。

それでも山岳地帯に追いやられ、雪が降り始めた極寒の雪山を登らなければ国境は越えられない…。

もう、マジで絶望しかない。

ラストの展開が予想外で、これは思いの外泣ける。

どうかお願いします。
ジャケ写に惑わされず、1人でも多くの方がご覧になられますように。