ILMが気合を入れて作ったゴー・モーションのドラゴンが見どころの作品。
ストップモーションとCGの谷間で思ったほど発展はしなかったが、ストップモーションとは一線を画しているのは確かだ。
ストーリーはもたついていてエンタメ性に欠けているのが大ヒットしなかった要因と言えるだろう。
ただ、落としどころは皮肉が効いていて、手柄横取りのカシスドラス王とか、元となった「聖ゲオルギオスの竜退治」をギャグにしてしまっている所は、監督のセンスの良さだろう。
でも、この内容だと完全にエンタメに振ってこそ生きてくるので、ちょっと職人気質を出し過ぎてしまったのがマイナス。
元ネタのストーリーを活かすためにこの主人公になったのは理解できるが、キャラとしては魅力がまったく無い。
おまけにどう見ても「ヘタレ顔」のピーターが演じているので、一層感情移入が出来ないのが残念。
ケイトリンは魅力的なヒロインだった。
ストレートなエンタメにできなかったのは敗因ではあるが、映像は一見の価値がある作品。
余談。
つい先日暇つぶしに「ゴーストバスターズ2」をボーっと見てしまったのがいけなかった。
もうピーターがヤノシュ・ポーハ博士にしか見えない。笑
は、いいとして、元となった「聖ゲオルギオスの竜退治」
ゲオルギオスが困っていた王に「私が退治してやろう」と竜退治に行くのだが、ワンパでのして、首に縄をつけ竜を連れて村人たちの所に帰る。
ここからが鬼畜。
「キリスト教徒になると約束しなさい。そうしたら、この竜を殺してあげましょう」
だって。笑
まぁ、今作のように「祈ったから神が倒してくれたんだぞ!」って変えたのはすごい皮肉だが、原作通りにしてもかなり皮肉になりそう。