邦題を見て帰れま10を瞬時に連想した私は配給サイドの思惑通りだったろう 笑。
とにかく喋って喋って喋り倒す口だけの薄っぺらい男が主人公。エディは軽薄な男役がよく似合う。
彼は仕事である賢者に出会い、庭には突如として話すたび葉の落ちる菩提樹が生える。葉がすべて落ちることはすなわち死を意味する。彼は必死に話さないよう努める。でもそうすればするほど、周囲と摩擦を起こしてうまくいかなくなり、ついに全てを失ってしまう。
本題はここからなんですね、本当ラスト20分くらい。初めて心に抱えた傷と向き合い、彼は平穏を悟っていくー。目先の華やかな幸せではなく、本当の幸福を。
死を前に、真剣に人生と向き合ってみるーそれはきっと何より神聖な時間なのでしょう、その感じがよく表現されていて、涙が滲んでしまいました。
ひとりの男が魂的に救われるお話です。
