茜

ジェラティノスの茜のレビュー・感想・評価

ジェラティノス(2001年製作の映画)
3.2
何も思わず適当に観始めたんだけど、これジム・ウィノースキー監督だったのね。
この人の映画って自分の中ではポンコツってイメージしかないんだけど、本作はアクションにお金かかってたせいか割かしちゃんとした映画に見えた!
展開も早いし視界が派手なシーンも多いから想像してたよりも全然普通に楽しめる。

研究所から盗み出された超酸化体生物(何だそれ)が人間を襲うモンスターパニック物。
この超酸化体=ジェラティノス君なんですけど、コイツが液体化して水を伝って移動したり、触れたものをみるみる酸化させてしまうというヤバい奴で。
姿形はジャケ写の通りですが、後半までは触手部分しか姿を見せてくれないため、なかなか全貌が拝めないのが少しもどかしい…。

前半はアクション、中盤~終盤にかけてモンスターパニックという流れだったけど、気合いの入ったアクション部分には正直度肝抜かれた。アルバトロスなのに。
重厚感に欠ける銃撃戦を「へへへ、チープだなぁ」とニヤニヤしながら見ていたのも束の間、スリリングなカーチェイスやらデッカいヘリまで登場するし、終いにゃ飛行機やドラム缶がド派手に大爆発するわで良い意味で期待を裏切られましたわ。
前半にこのお金がかかったアクション戦を持ってくるっていうのは掴みとしてなかなか良いのではと思う。

ただこの気合い入ったアクションパートにモンスターパニックのクオリティが追い付いているかと言われれば答えはNOで、やっぱりCGは安っぽいし迫力はない(笑)
モンスターに襲われたり銃で撃たれたりする場面で血が出ないだけで、こんなにリアリティのない映像になるのか~ってしみじみ。
でも終盤追いかけてくるモンスターから車で逃げつつ戦うシーンは割かしスリリングで良かったかも。

「わしはガンじゃからのう、死んでも構わんのよ…」って如何にも良い活躍しそうな台詞を吐きつつ最高の無駄死にを披露するジジイのシーンが一番おもろい、好き。
茜