茜

H・P・ラヴクラフト 潜み棲む恐怖/ヘモグロビン/ブレーダーズ クライチカの茜のレビュー・感想・評価

3.5
WHDジャパンが出してる円盤のB級を通り越したC級感に気力が付いていかなくて我が身の衰えを感じる今日この頃。
もうWHDジャパンのDVD借りるの辞めるかと思ってたところに、これは久々の当たりでした。
すっげぇ良作!って訳じゃないんだけど、ここ最近観た中では真っ当によく出来た良ホラー(基準が相当低いのは察してくれ)
しかしまぁ出演者はルドガーだけじゃありませんのに、彼一人しかクレジットしないというフィルマの扱いよ…。

VHS及びカナダ版タイトルは「ヘモグロビン」らしく、DVD発売に伴い「ブレーダーズ」になったらしい。
「クライチカ」ってそういう単語があるのかと思いきや「暗い地下」ってマジっすか…クライモリ的な?ひえっ(寒)

原因不明の敗血症を患う男が、妻と共に自身の先祖が暮らしていた孤島を訪れ病の原因を探ろうとする話で、原作はラブクラフトなんだそうな。
近親相姦やら醜悪なモンスターやらプルルンおっぱいやら、ホラー映画としてワクワクさせてくれる要素がいっぱい。
主人公を演じる男優さんは生気の薄い病的な顔立ちが印象的だし、妻役の女優さんも綺麗だし、孤島の医者を演じるのはルドガーだし、俳優陣もしっかりした演者さんが揃ってるな~という印象。
とりあえずルドガーが武器を持ってモンスター達と戦うシーンの安心感は流石としか言いようがない。

さほど多くはないものの適度にグロい描写もあるし、モンスターの造形や動きはなかなかに気味が悪く、ホラー的な見栄えも良い。
意味ありげな設定が最後まで放置されたままだったり、オチに向けての主人公の感情描写がイマイチ薄くて伝わりづらかったりと気になる点もあるものの、ほろ苦いオチも含めて楽しめた。
茜