TaiRa

スイング・シフトのTaiRaのレビュー・感想・評価

スイング・シフト(1984年製作の映画)
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80年代のジョナサン・デミは全部最高。ゴールディ・ホーンが超かわいい。デミは女優撮るの世界一だな。

太平洋戦争が勃発し、旦那(エド・ハリス)が戦地へ行っちゃった主人公(ゴールディ・ホーン)が工場で働き始める。向かいに住む歌手志望の女(クリスティーン・ラーティ)も同じ職場だけど最初は感じ悪い。職場の男たちは女だからと見下して来る。唯一優しくしてくれる主任(カート・ラッセル)には猛アプローチかけられちゃってどうしましょう状態。女は結婚して主婦やる以外に生き方を認められなかった時代に、自分の意思で働いて、恋をして(浮気だけど)、友情を育み、喧嘩をして、男に舐められない生き方を見つけて行く。女性映画の名手デミが女性の自由意志をポップに描く。何が良いってゴールディ・ホーンをはじめとする役者たちの愛らしさ。芝居の自然さとかさり気ない仕草のキュートさとか、どうやって演出してるのか知りたいくらい最高。女も男も出て来るのは寂しい心を持った人たち。ややこしい事も経験するけど最後にはみんながちょっとずつ成長してる。戦争が終わってまた以前通りになった時、家の裏で抱き合う女2人が交わす言葉「男たちに負けなかったよね」「もちろんよ、ちっとも…」素晴らしいエンディング。

タク・フジモトの撮影はカメラワークも構図も最高。衣装も色んなタイプが見れて楽しい。多様な人種はもちろん、小さい人や足の不自由な人が普通に映画の中に存在してるのがデミっぽい。この映画で出会ったゴールディ・ホーンとカート・ラッセルは今でもおしどりカップルで微笑ましい。
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