昼寝

暗闇の秘密の昼寝のレビュー・感想・評価

暗闇の秘密(1949年製作の映画)
3.7
全く悪くないけどシーゲルにしては若干味が薄く感じる。癲癇持ちのロナルド・レーガンと死んだ夫の声が聞こえると話すヴィヴェカ・リンドフォース。ニューロティックで死者の声=幽霊の存在感も大きい脚本だけど決して心理の描写に堕することはなく、地面に倒れるレーガンの身体や死者の棲む2階へと続く階段、唐突にやってきて全ての問題をなあなあにしてしまう台風など徹底して即物的な描写でまとまっている。疑似ワンカットでカメラが海から屋敷の中へと入っていく冒頭はなんとなく不気味さがあって死んだ夫の視点を意識してる?とも思えるけど海の方から死者が帰ってくる感覚ってかなりお盆の死生観っぽい。中心人物の2人がそれぞれ病気を抱えているというところに薄っすら『夜明けのすべて』を連想していた。
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