幼いビリーの心に刻まれた恐怖とそれを抱え続ける苦しみを前半で見ているので、彼の暴挙が始まっても怖さよりも悲しみが残りました。
1971年のクリスマスイブの夜、サンタクロースの恰好をした強盗に両親を目の前で殺害されたビリーは、その心の傷を抱えたまま孤児院で育ちます。
心の傷に適切なケアがされないまま、さらに傷をえぐられるような経験をしながらもビリーは穏やかで真面目に働く若者に成長します。
しかしビリーは大人になっても相変わらずクリスマスシーズンには悪夢にうなされ、サンタクロースを見ると怯えます。そしてクリスマスの日、ついにビリーの孤独な苦しみが彼を変えてしまいます。
ビリーの背景を描く場面が長めで、殺人鬼がバンバン人を襲うのが見たい方向けではないかもしれません。