まつけん

ボトル・ドリーム カリフォルニアワインの奇跡のまつけんのレビュー・感想・評価

3.6
▶ボトル・ドリーム カリフォルニアワインの奇跡(原題:BOTTLE SHOCK) 2008年アメリカ (1時間48分)
Amazonプライムでレコメンドされたので観てみました。「パリ・テイスティング事件(パリスの審判)」がモチーフのアメリカ映画。ワイン好きには有名な映画らしい。ワインはお酒の一種として楽しんでいるレベルの僕なので、当然そんな事件は知りません。調べてみると、この映画割と実在の人物やワイナリーを元にしながら脚色した映画のようです。ワイン詳しくなくても、ちょっとワイン片手に観たくなる!

映画は、アメリカ合衆国カリフォルニア州ナパ郡の都市カリストガから始まる。有名なナパワインの地ですね!実在するシャトー・モンテレーナの親子と有人、そしてカリフォルニアワインを世の中に送り出した、それこそパリスの審判を起こした張本人スティーヴン・スパリュアのお話。
全然ワイン詳しくなくても、シャトー・モンテレーナのバーレット家の葛藤や、フランスNo.1の時代に風穴を開けようとするカリフォルニアワインのワイナリーたちの熱意とか、映画として割と面白いです!

パリスの審判とは何なのか。1976年にアメリカ独立200年を記念して、ワインスクール「アカデミー・デュ・ヴァン」を主宰しているイギリス人スティーヴン・スパリュアが、ワインをテーマにしてアメリカを祝うイベントができないかと考え、思いついたのがカリフォルニア産のワインをフランスワインと比べて試飲するという企画でした。その当時、ワインと言ったらフランスで、アメリカの田舎ワインなんて美味しくないと皆が思っていた時代。でも実は、20世紀になって発達してきた最新の現代醸造学を取り入れ、非常に美味しいワインが出来ていたという。スパリュア自身も、実際カリフォルニアワインを飲んで驚いたそうな。で、その試飲会では、カリフォルニアで当時最高と評価していたカベルネ・ソーヴィニヨン、シャルドネ各6銘柄とフランスも同品種格4銘柄の試飲する会をブラインド・テイスティング方式で開催。フランスワイン会に強い影響力を持っていたスパリュアにより、トップレベルのテイスター達が集った。(尚、カリフォルニアワインは、テイスティングの直前に旅行したスパリュアが持ち帰った24本。フランスの白ワインはすべてブルゴーニュ、赤ワインはすべてボルドー。シャトー・ムートン・ロートシルトとか僕でも知っているくらい有名なワイン対カリフォルニアワイン。)事件というくらいなので、大波乱が起こった訳ですが、これを機に「フランス以外でも素晴らしいワインを作ることが出来る」という事実がTIMEの記事で世界中に広がり、オーストラリアやチリが続いていくきっかけに。そして、ブラインドテイスティングの重要性も問沙汰されることに。
映画はちょっとずつ違う内容なのであまり気にせず観てください。
ちなみにシャトー・モンテレーナのワインがエノテカに。(優勝したのは1976年なので当然売ってませんが、2017年で約1万円ですー!) https://www.enoteca.co.jp/item/list?_producer=1298
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