開明獣

ボトル・ドリーム カリフォルニアワインの奇跡の開明獣のレビュー・感想・評価

1.0
ういー、今回はよぱらーいの繰言レビューだぜい。お暇なら、ちょっと寄ってらっしゃい。ワイン好きでなくても、大丈夫!!な、はず。多分。

人間の味覚は人それぞれ。だから、絶対普遍の味などあるわけがない。神の舌などというものは存在しない。

今年のボージョレは、私の舌には例年とくらべて美味しく感じた。が、ボージョレは¥3,000も超えて飲むワインではない。¥3,000あれば、チリ産でもっと美味しいのが2本買える。

ブルゴーニュの高級赤ワインは、全てピノ・ノワールという葡萄で作られるが、ボージョレ地区はガメイという熟成には向かない葡萄の産地だ。クオリティでは、どんなに頑張ってもボージョレ産のワインは勝てない。

そこで考えたのが、一年に一度新酒を解禁!!フラッシュな味わいを楽しもう!!というマーケティング戦略で、これが見事にあたった。熟成には不向きだけど、毎年安定したクオリティを低価格でフレッシュに供給出来るのが、ボージョレの特徴。なので、高価格になったボージョレにはあまり魅力はない。質の良いボージョレは、バナナの香りがする。スパイシーなフードにも合う食中酒。今年は、色んなものが高騰にしているのに便乗して値上げした気がする。出来が良いといっても、毎年大きくは変わらないので、個人的には今年はスルーをお薦めする。

さて、この映画では、伝説となった、ブラインドでの試飲会でナパのワインがフランス産に勝った話しが元ネタの物語なのだが、繰り返して言うが、ワインに勝ち負けなどない。但し、先程のボージョレの例のように高級酒と並酒の違いはある。それだけの話しを誇大に喧伝している本作はワインの敵と言っても過言ではない。

ナパの有名なカベルネもボルドーのシャートー格付けも、イタリアのポルゲリ産のスーパータスカンも、バーガンディも、それぞれ味わい深く、優劣などはないのだから。

ロバート・パーカーという二流の大衆向け犯罪小説の作家が、ワインのガイド本でバカ売れしてしまい、同氏が高得点をつけたワインが高騰するという現象が起こった。一時、ブルゴーニュでは、パーカーの舌に合う濃厚なワインばかり作られ、繊細の味わいのワインが姿を消してしまったことがある。店でパーカーポイント高得点!!などというマーケティングの謳い文句に踊らされないようにしよう。あなたの知らないアメリカ人の舌と、あなたの好みには、何の関係もないのだから。

たった一人の人間がオーソリティになることなどありえないし、固有の種類が他を圧するようなことはない。評論家ほど、当てにならないのは、映画の世界も一緒。映画の評論家なんて、トリビアとネタバレでクリエイターに寄生してメシの種にしてるヤカラばかり。商売抜きで純粋にレビューしている、フィルマーズのレビューの方が遥かに尊く参考になる。

とまあ、酔った勢いで爆裂してしまいました、すみません。
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