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アンドリューNDR114のhynonのレビュー・感想・評価

アンドリューNDR114(1999年製作の映画)
4.0
個性?
自我?
感情?
老いること?
人間を人間たらしめるものとは、何でしょうか。

ではもしロボットに個性があったら?
もしロボットが人を好きになったら?
もしロボットが、人間になりたいと望んだら?

世界三大SF作家のひとり、アイザック・アシモフが1970年代に書いた短編を、1999年に映画化。

最近の邦画「Arc アーク」を観てこの映画を思い出し、再鑑賞。
「Arc アーク」もたぶんこういうことが言いたかったのかな…?

ある一家に仕えることになった、家事用ロボットのアンドリュー。

一家に仕え家族と親交を深めるうちに月日は流れ、アンドリューは、最新技術により人間そっくりの外見に改良。
(ここでやっとロビン・ウィリアムズが登場)

しかし彼はそれだけでは満足しなかった。
さらに改造を重ね、人間と関わり合いながら、アンドリューは身も心も人間に近づいていく…。

人間にとってはごく当たり前の、笑うこと、感じること、味わうこと等を初めて体験し、喜びを噛みしめるアンドリュー。
このあたりは少し「ベルリン・天使の詩」を思い出す。

アンドリューを通して私たちは、この限りある、脆くて不完全な人間として生きることの意味を、再認識する。

200年もの時を経て人間に近づいていったロボット、アンドリューがたどり着いた結論とは…。

今は亡きロビン・ウィリアムズの魅力が存分に生かされた、名作だと思います。
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